株式会社 未来技術研究所


プラズマ研究

プラズマ兵器とは、熱核融合爆弾の一種である。簡単にその仕組みを紹介する。

周知のようにプラズマとは高温状態の気体のことである。熱のためにエネルギーを増した原子や分子が激しく衝突する特殊な状態である。自然界では真空放電や雷に付随して発生する。宇宙全体としてはむしろプラズマが普通の状態と考えられている。太陽を例にとろう。地球に向けて吹いている太陽風や、太陽コロナなどは、高温かつ低密度のプラズマである。そして他の恒星でも同じ事だが、太陽内部は高温かつ高密度の極限状態のプラズマである。このプラズマがどうしてとてつもない破壊力につながるのか…。

 「成型炸裂」の原理―これはほんの小さな弾丸で、厚さ10センチもの装甲車の鋼板を貫通させることのできる技術である。弾丸ロケットの弾薬の部分を逆円錐形にしておいてから、そのうえに空気抵抗を減らすための通常の弾頭をつけておく。これが鋼板に命中すると、内部に向けられた円錐形に衝撃波が広がる。そのエネルギーは集中して、この内部に向けられた円錐の尖端に集中したのち、反動で外側に向かってものすごい勢いで押し出される。それが鋭い槍のように飛び出て、厚い鋼板を一挙に貫通してしまうという仕組みである。

 この原理は昔からよく知られているものだが、今度は火薬の代わりに、熱核融合の爆薬であるリチウム水素化物を装填したらどうなるだろうか。これだと貫通能力はほとんど無限大になってしまうだろう。プラズマ兵器はこのような「成型炸裂」の熱核融合爆弾を二個用意して、互いに向き合わせたものだ。そして衝撃波の自己誘導のための電磁システムを加え、両側から同時に点火するのである。向き合った二本の猛烈なエネルギーの槍が、真中で正面衝突するとどうなるか・・・。内側に向けて閉ざされた、超項エネルギーが、超密度の火の玉が、つまり極限状態のプラズマが発生するのである。物質が超高温、超高密度の状態、それはこの宇宙の始まりの、つまりビックバンの初期条件と同じである。火の玉の猛烈な勢いの膨張は、そのまま爆発する初期宇宙を再現する。

最近の科学界では、粒子加速器の中でビックバンの諸条件を再現することが話題になっている。なるほど、粒子加速器の内部を宇宙の始まり程も超高温にすることは、理論的には可能である。だがいかんせん、密度が低すぎる。物質を粒子レベルで操作する加速器の原理からして、むしろ最大限に希薄化されているといってもよいくらいである。だが、高密度のプラズマは、希薄なプラズマとはまったく異なる振る舞いをするものなのである。このとき物質は反物質に転化して、それ自体が想像を絶するような破壊力と化すのである。

 こうして作られた「火の玉」の直径は、数百キロに及び得るとある。ちなみに広島の原爆のときに生じた「火の玉」は、直径最大280メートルほどのものである。大気圏の厚みは80キロ足らずなのだから、これでは考える余地も何もあったものではない。地球丸ごと一瞬にして1000万度の超高熱の「プラズマ」と化してしまうのだ。この宇宙の中に存在すること自体が奇跡と言われる惑星地球が、閃光を放ちながら一挙に膨張して、宇宙の巨大スペクタクルと化す。そして盛大な花火が消えた後は、強力な放射能を発する冷えきったガラス玉となって、おそらく永遠に宇宙の闇に浮かび続けるのだ。

ただし技術的なことを言えば、熱核融合爆弾の槍を正確に自己誘導するためには、強力な電磁システムを構築しなければならない。その為には超伝導技術が不可欠である。プラズマ兵器がすでに開発された兆候はあるが絶対確実な証拠は無い。なにしろこの兵器の唯一の弱点は、本格的な実験が決して出来ない事である。実験は今までの核実験とは比較にならない。砂漠や海底で実験が成功したらそれで全ては一巻の終わりなのだ。もし、開発が極秘のうちに完了しているのであれば、人類の、そしてありとあらゆる生命の存在のすべては跡形も無く抹消され、回復は二度と望めない可能性がすでに生じていることになる。


 
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